「耳鳴り めまい」同時に起こるその原因は?その対処法を解説

耳鳴りとめまいが同時に起こると、その突然の症状に戸惑い、不安を感じる方も少なくありません。この二つの症状が同時に現れる原因は多岐にわたりますが、多くの場合、適切な対処法を知ることで症状の改善が期待できます。この記事では、耳鳴りやめまいを同時に引き起こす主な原因や病気の可能性、ご自宅で今日からできるセルフケア、そして「こんな時は要注意」というすぐに受診すべき目安まで、網羅的に解説します。あなたの不安を和らげ、症状と向き合うための一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

目次

1. 耳鳴り めまいが同時に起こるその症状は危険?

耳鳴りやめまいは、それぞれ単独でも不快な症状ですが、これらが同時に起こると、多くの方が大きな不安を感じることでしょう。突然の出来事に「これは危険なサインなのではないか」と心配になるのは当然のことです。

耳鳴り めまいが同時に起こる場合、その原因は多岐にわたります。一時的な疲労やストレスによる軽度なものから、専門家による適切な判断が必要な病気が隠れているケースまで様々です。大切なのは、ご自身の症状がどのような状態にあるのかを冷静に把握し、適切な行動をとることです。

特に、次のような症状が同時に現れた場合は、単なる疲れと見過ごさずに、速やかに専門医へ相談することを強くおすすめします。

症状の特徴危険度の目安考慮すべきこと
軽度の耳鳴りと軽いふらつきが短時間で治まる低いストレスや疲労、一時的な体調不良の可能性が考えられます。
突然の耳鳴り、めまい、難聴が数時間続く耳の奥にある平衡感覚や聴覚に関わる問題の可能性が考えられます。後述するような耳の病気が隠れているかもしれません。
激しいめまい、吐き気や嘔吐、手足のしびれ、ろれつが回らない、意識が遠のくなどの症状が伴う非常に高い脳や神経系の深刻な問題の可能性が考えられます。これらの症状は、命に関わる緊急性の高いサインである可能性がありますので、一刻も早く専門家にご相談ください。

耳鳴りやめまいが同時に起こる場合でも、症状の程度や持続時間、そしてどのような随伴症状があるかによって、その危険性は大きく異なります。特に、日常生活に支障をきたすほどの強い症状や、これまで経験したことのない症状、あるいは徐々に悪化していると感じる場合は、決して自己判断せずに専門家へ相談することが重要です。

この章では、症状の危険性を見極めるための一般的な目安をお伝えしましたが、具体的な病気の可能性やその詳細については、次の章で詳しく解説していきます。

2. 耳鳴り めまいを同時に引き起こす主な病気と原因

耳鳴りとめまいが同時に現れる場合、その原因は多岐にわたります。内耳のトラブルから脳の疾患、さらにはストレスや自律神経の乱れまで、さまざまな可能性が考えられます。ここでは、耳鳴りとめまいを同時に引き起こす主な病気や状態について詳しく解説いたします。

2.1 回転性めまいと難聴を伴うメニエール病

メニエール病は、内耳のリンパ液が増えすぎることで発症すると考えられている病気です。特徴的な症状として、激しい回転性のめまいが繰り返し起こり、それに伴って耳鳴りや難聴、耳が詰まったような感覚(耳閉感)が同時に現れることが挙げられます。めまいは数十分から数時間続くことが多く、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。症状の波があり、調子の良い時と悪い時を繰り返す傾向が見られます。

内耳のリンパ液のバランスが崩れることが原因とされていますが、その背景にはストレスや疲労、睡眠不足などが関わっていると考えられています。

2.2 突然の耳鳴り めまい 突発性難聴の可能性

突発性難聴は、その名の通り、ある日突然、片方の耳の聞こえが悪くなる病気です。多くの場合、耳鳴りを伴い、めまいや吐き気を同時に感じることも少なくありません。めまいの程度は軽いふらつきから、立っていられないほどの激しいものまで様々です。

原因はまだはっきりと解明されていませんが、ウイルス感染や内耳の血流障害などが考えられています。発症から早い段階で適切な対応を始めることが、聞こえの回復に非常に重要だとされています。

2.3 頭を動かすと起こるめまい 良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症は、特定の頭の動きによって、数秒から数十秒程度の短いめまいが誘発されるのが特徴です。寝返りを打つ、上を向く、下を向くなど、頭の位置を変えたときに起こりやすいです。このめまいは、内耳にある平衡感覚を司る「耳石」が剥がれて半規管に入り込むことで起こるとされています。

通常、耳鳴りや難聴を伴うことは稀ですが、耳鳴りの症状を持つ方が同時に発症したり、めまいがストレスとなり耳鳴りを誘発するケースも考えられます。めまい自体は短時間で収まるものの、繰り返されることで日常生活に支障をきたすことがあります。

2.4 耳の奥の炎症が原因 前庭神経炎

前庭神経炎は、内耳から脳へ平衡感覚の情報を伝える「前庭神経」に炎症が起こる病気です。突然、激しい回転性のめまいが始まり、数日間続くことがあります。吐き気や嘔吐を伴うことも多いですが、メニエール病とは異なり、通常は耳鳴りや難聴を伴いません。

しかし、稀に耳鳴りが同時に発生するケースや、めまいのストレスが耳鳴りを引き起こす可能性も否定できません。ウイルス感染が主な原因と考えられています。

2.5 稀なケースだが注意したい聴神経腫瘍

聴神経腫瘍は、聴神経にできる良性の腫瘍です。非常に稀な病気ですが、進行すると耳鳴り、難聴、めまいといった症状が徐々に現れることがあります。めまいはふらつきが主で、回転性めまいは少ない傾向にあります。顔のしびれや麻痺、味覚の異常などが現れることもあります。

症状の進行はゆっくりですが、腫瘍が大きくなると脳を圧迫する可能性があるため、早期の発見が重要です。これらの症状が慢性的に続き、悪化していく場合は注意が必要です。

2.6 ストレスと自律神経の乱れが引き起こす耳鳴り めまい

現代社会において、ストレスや過労、睡眠不足は、耳鳴りやめまいを引き起こす大きな要因となります。自律神経は、心拍、呼吸、消化、血流など、体の様々な機能を無意識のうちにコントロールしています。ストレスが過剰になると、この自律神経のバランスが乱れ、交感神経が優位になりすぎることがあります。

自律神経の乱れは、内耳の血流を悪化させたり、首や肩の筋肉を緊張させたりすることで、耳鳴りやめまいを引き起こすと考えられています。特に、特定の病気が見当たらないにもかかわらず、耳鳴りやめまいが続く場合は、ストレスや自律神経の乱れが深く関わっている可能性が高いです。

2.7 脳の病気など命に関わる耳鳴り めまいの可能性

耳鳴りやめまいの原因の多くは耳のトラブルによるものですが、ごく稀に、脳の病気が原因となっていることがあります。脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など、命に関わる可能性のある病気がめまいや耳鳴りを引き起こすことがあります。

特に、以下のような症状が耳鳴りやめまいと同時に現れる場合は、緊急性が高いとされています。

症状の種類具体的な状態
神経症状手足の麻痺、しびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える
頭痛これまで経験したことのないような激しい頭痛、徐々に悪化する頭痛
意識障害意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない
歩行障害まっすぐ歩けない、ふらつきが強い

これらの症状が一つでも当てはまる場合は、速やかに専門家へ相談し、適切な対応を検討することが大切です。

3. 耳鳴り めまいの症状を和らげる今日からできる対処法

耳鳴りやめまいの症状は、日常生活に大きな影響を与えることがあります。専門家による適切な診断と治療を受けることはもちろん大切ですが、ご自宅で今日から実践できるセルフケアも、症状の緩和や体調の安定に役立つことがあります。ここでは、耳鳴りやめまいの症状を和らげるために、ご自身でできる対処法をご紹介します。無理のない範囲で、ご自身のペースで取り組んでみてください。

3.1 自宅でできる耳鳴り めまいのセルフケア

耳鳴りやめまいの症状は、日々の生活習慣と密接に関わっていることが多いものです。ご自宅でできるセルフケアは、症状の緩和だけでなく、全身の健康状態を整えることにも繋がります。継続することで、体調の変化を感じられるかもしれません。

3.1.1 規則正しい生活と十分な休息

不規則な生活や睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こし、耳鳴りやめまいの症状を悪化させる要因となることがあります。

毎日決まった時間に起床し、就寝することで、体のリズムを整えることが大切です。特に睡眠は、心身の疲労回復に不可欠です。質の良い睡眠を確保するために、以下のような工夫を試してみてください。

  • 寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控える。
  • 寝室の環境を整え、静かで暗く、適温に保つ。
  • カフェインやアルコールの摂取を寝る前に避ける。
  • 寝る前にリラックスできる時間を作る。

過労もまた、症状を悪化させる原因となります。仕事や家事の合間に適度な休憩を取り、無理のないスケジュールで過ごすよう心がけましょう。

3.1.2 ストレスを軽減するリラックス法

ストレスは、耳鳴りやめまいの症状を強く感じさせたり、症状を引き起こしたりする大きな要因の一つです。心身の緊張を和らげ、リラックスできる時間を持つことが重要です。

以下に、自宅で簡単に実践できるリラックス法をご紹介します。ご自身に合った方法を見つけて、日々の生活に取り入れてみてください。

リラックス法具体的な実践方法
深呼吸ゆっくりと鼻から息を吸い込み、お腹を膨らませ、数秒息を止めた後、口からゆっくりと息を吐き出す。これを数回繰り返します。
瞑想やマインドフルネス静かな場所で座り、呼吸や体の感覚に意識を集中させる。雑念が浮かんでも、それを受け入れ、再び呼吸に意識を戻します。
アロマテラピーラベンダーやカモミールなど、リラックス効果のあるアロマオイルを焚いたり、お風呂に入れたりして香りを楽しむ。
温かいお風呂湯船にゆっくりと浸かることで、全身の血行が促進され、心身のリラックス効果が期待できます。
趣味や好きなこと音楽鑑賞、読書、絵を描く、手芸など、心が落ち着く活動に没頭する時間を持つ。

3.1.3 食事と栄養バランスの見直し

日々の食事は、私たちの体の健康を維持する上で非常に重要です。耳鳴りやめまいの症状緩和にも、栄養バランスの取れた食事が役立つことがあります。

特に、カフェイン、アルコール、塩分の過剰摂取は、症状を悪化させる可能性があると言われています。これらを控えめにし、バランスの取れた食事を心がけましょう。また、特定の栄養素が耳鳴りやめまいの症状に関与している可能性も指摘されています。

栄養素期待される効果主な食材例
ビタミンB群神経機能の維持、ストレス軽減豚肉、レバー、魚、大豆製品、玄米、緑黄色野菜
マグネシウム神経や筋肉の機能調整、血流改善ナッツ類、海藻類、大豆製品、ほうれん草
亜鉛味覚や聴覚の維持、免疫機能のサポート牡蠣、牛肉、豚肉、卵、チーズ
ビタミンC抗酸化作用、ストレスへの抵抗力柑橘類、ブロッコリー、パプリカ、いちご

加工食品やインスタント食品を避け、新鮮な食材を使った手作りの食事を意識することが、健康的な体作りの基本となります。

3.1.4 軽い運動と血行促進

適度な運動は、全身の血行を促進し、ストレスを軽減する効果があります。これにより、耳鳴りやめまいの症状が和らぐことが期待できます。

無理のない範囲で、毎日少しずつでも体を動かす習慣をつけましょう。以下のような軽い運動から始めてみることをおすすめします。

  • ウォーキング: 毎日20分から30分程度のウォーキングは、全身の血行を良くし、気分転換にもなります。
  • ストレッチ: 首や肩、背中など、体の緊張をほぐすストレッチは、血流改善に役立ちます。特に、耳の周りの血行を意識した軽いマッサージも効果的です。
  • ヨガやピラティス: 体のバランス感覚を養い、深い呼吸を意識することで、自律神経の安定にも繋がります。

運動する際は、水分補給を忘れずに行い、体調がすぐれない時は無理をしないようにしてください。継続することが大切ですので、楽しみながら取り組める運動を見つけると良いでしょう。

4. こんな耳鳴り めまいは要注意!すぐに専門医へ相談する目安

耳鳴りやめまいは、多くの場合、一時的なものやストレスによるものですが、中には速やかに専門医へ相談すべき危険なサインが隠されていることもあります。ご自身の症状を注意深く観察し、次のような異変を感じた場合は、迷わず専門医へ相談してください。

4.1 緊急性の高い耳鳴り めまいの症状

特に次のような症状が同時に現れたり、突然発症したりした場合は、一刻も早く専門医へ相談することが重要です。時間との勝負となるケースもありますので、ためらわないでください。

  • 突然の激しいめまいとともに、意識が朦朧とする、ろれつが回らない、手足に麻痺があるなど、今までになかった神経学的な症状が伴う場合。
  • 今まで経験したことのないような激しい頭痛がめまいや耳鳴りと同時に起こる場合。
  • めまいによってまっすぐ歩けない、立てないなど、日常生活に著しい支障が出ている場合。
  • 高熱を伴う耳鳴りやめまい。
  • 視野が二重に見える、片方の目が見えにくいなど、視覚に異常がある場合。
  • 耳鳴りやめまいが徐々に悪化し、症状が持続している場合。
  • 耳鳴りとともに急激に聴力が低下し、聞こえが悪くなる場合。

4.2 症状別の相談目安

具体的な症状と、それに応じた相談の目安を以下にまとめました。ご自身の状態と照らし合わせて確認してください。

症状のタイプ具体的な状態相談の目安
めまいの症状
  • 突然、目の前がぐるぐる回るような激しいめまいが起こり、吐き気や嘔吐を伴う。
  • めまいが何時間も続き、横になっていても改善しない。
  • 頭を動かしていなくてもめまいがする。
  • めまいにより、まっすぐ歩けない、転倒しそうになる。
  • めまいとともに、顔の麻痺や手足のしびれ、脱力感がある。
  • 意識が遠のくような感覚がある。
すぐに専門医へ相談
耳鳴りの症状
  • 突然、片方の耳の聞こえが悪くなり、同時に耳鳴りがする。
  • 耳鳴りの音が非常に大きく、日常生活に支障をきたしている。
  • 耳鳴りが何日も続き、改善の兆しが見えない。
  • 耳鳴りとともに耳が詰まった感じや、耳から液が出るなどの症状がある。
できるだけ早く専門医へ相談
その他、複合的な症状
  • 耳鳴りやめまいとともに、激しい頭痛や高熱がある。
  • 手足のしびれやろれつが回らないなど、今までになかった神経症状がある。
  • 症状が徐々に悪化している、または頻繁に繰り返す。
  • 過去に脳の病気や耳の病気を指摘されたことがある。
すぐに専門医へ相談

4.3 専門医へ相談する際のポイント

専門医へ相談する際には、ご自身の症状を正確に伝えることが重要です。以下の点をまとめておくと、スムーズな相談につながります。

  • いつから症状が出始めたか:発症時期を具体的に伝えてください。
  • どのような症状か:めまいの種類(回転性、浮動性など)、耳鳴りの音の種類(キーン、ザーなど)、強さ、頻度などを詳しく伝えてください。
  • 症状が起こるきっかけや状況:頭を動かした時、特定の体勢、ストレスを感じた時など、症状が現れる状況を説明してください。
  • 他にどのような症状が伴うか:頭痛、吐き気、難聴、手足のしびれなど、耳鳴りやめまい以外の症状も伝えてください。
  • 現在服用している薬や既往歴:持病や過去にかかった病気、現在服用している薬がある場合は、すべて伝えてください。

これらの情報を整理しておくことで、専門医がより的確な判断を下す手助けとなります。ご自身の健康を守るためにも、少しでも不安を感じたら、躊躇せずに専門医へ相談してください。

5. 耳鳴り めまいの再発を防ぐ予防策と生活習慣

耳鳴りやめまいは、一度症状が治まっても、生活習慣の乱れや特定の要因によって再発することがあります。再発を防ぎ、健やかな毎日を送るためには、日々の生活習慣を見直し、予防に努めることが非常に重要です。ここでは、耳鳴りやめまいの再発を防ぐための具体的な生活習慣と予防策をご紹介します。

5.1 規則正しい生活リズムの確立と質の良い睡眠

私たちの体は、規則正しい生活リズムによって自律神経のバランスが保たれています。特に睡眠は、心身の回復に欠かせない時間です。毎日決まった時間に就寝し、起床することで、体内時計が整い、自律神経の安定につながります。

5.1.1 睡眠環境の改善と工夫

質の良い睡眠をとるためには、寝室の環境も大切です。暗く静かで、快適な温度と湿度を保つように心がけましょう。就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は避け、リラックスできる時間を持つことがおすすめです。

5.2 ストレスと上手に付き合うための習慣

ストレスは、耳鳴りやめまいの大きな誘因の一つです。完全にストレスをなくすことは難しいですが、ストレスと上手に付き合い、溜め込まない習慣を身につけることが再発防止につながります。

5.2.1 心身のリラックスを促す習慣

趣味の時間を持つ、好きな音楽を聴く、軽いストレッチをする、深呼吸をするなど、自分に合ったリラックス法を見つけ、日常に取り入れましょう。入浴で体を温めることも、心身のリラックスに効果的です。

5.3 バランスの取れた食事と栄養管理

体を作る基本である食事は、耳鳴りやめまいの予防にも大きく関わります。特定の栄養素に偏らず、バランスの取れた食事を心がけましょう。

5.3.1 食事で意識したいポイント

ビタミンやミネラルを豊富に含む野菜や果物、良質なタンパク質を積極的に摂ることが大切です。また、カフェインやアルコールの過剰摂取は、耳鳴りやめまいを悪化させる可能性があるため、控えめにすることをおすすめします。塩分の摂りすぎにも注意しましょう。

5.4 適度な運動と血行促進

全身の血行を良くすることは、耳の奥にある平衡感覚器や聴覚器への血流を改善し、耳鳴りやめまいの予防につながります。無理のない範囲で、日常的に体を動かす習慣を持ちましょう。

5.4.1 日常生活に取り入れやすい運動

ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチ、ヨガなど、継続しやすい運動がおすすめです。特に、首や肩周りの筋肉をほぐすストレッチは、血行促進に効果的です。平衡感覚を養うための軽いバランス運動も良いでしょう。

5.5 耳と首周りのケアと姿勢の意識

耳鳴りやめまいは、首や肩の凝り、姿勢の悪さとも関連がある場合があります。日頃から耳や首周りのケアを意識し、正しい姿勢を保つことが大切です。

5.5.1 日々のケアと姿勢の意識

長時間同じ姿勢でいることを避け、こまめに休憩を取り、軽いストレッチを行いましょう。デスクワークなどで前傾姿勢になりがちな方は、背筋を伸ばし、肩の力を抜くことを意識してください。鍼灸で耳の後ろや首筋の緊張をゆるめることも、血行促進に役立ちます。

5.6 聴覚環境への配慮

耳への過度な負担は、耳鳴りやめまいの再発リスクを高めることがあります。日常生活で耳に優しい環境を心がけましょう。

5.6.1 騒音対策と耳の休息

大きな音に長時間さらされることを避け、必要な場合は耳栓などを利用して耳を保護しましょう。また、静かな場所で過ごす時間を作り、耳を休ませることも重要です。特に、耳鳴りが気になる場合は、静かすぎる環境よりも、心地よい自然音やBGMを小さく流すことで、耳鳴りが気になりにくくなることがあります。

5.7 予防策のまとめ

予防策の柱具体的な実践内容
規則正しい生活リズム毎日決まった時間に就寝・起床し、十分な睡眠時間を確保する。
ストレス管理自分に合ったリラックス法を見つけ、趣味や休息の時間を設ける。
バランスの取れた食事偏りのない栄養摂取を心がけ、カフェイン、アルコール、塩分を控えめにする。
適度な運動ウォーキングやストレッチなど、無理のない範囲で体を動かし血行を促進する。
耳と首周りのケア姿勢を意識し、首や肩の凝りをほぐすストレッチやマッサージを行う。
聴覚環境への配慮騒音から耳を保護し、静かな時間を作り耳を休ませる。

これらの予防策は、一つ一つは小さなことかもしれませんが、継続することで耳鳴りやめまいの再発リスクを減らし、より快適な生活を送るための土台となります。ご自身の体と向き合い、できることから少しずつ取り入れてみてください。

6. まとめ

耳鳴りやめまいが同時に起こる症状は、メニエール病や突発性難聴、良性発作性頭位めまい症など、多様な原因が考えられます。ストレスや自律神経の乱れも深く関わります。ご自宅でできるセルフケアも大切ですが、これらの症状は放置せず、専門の医療機関での早期診断と適切な治療が非常に重要です。急激な悪化や危険な兆候が見られる場合は、迷わずすぐに医療機関を受診してください。早期の対処が症状の改善や重症化の予防につながります。

また、耳鳴り・めまいをおこす耳の神経を回復させるためには、血流の改善が必要です。
なかなかよくならない耳鳴り・めまいなら経験豊富な当院へお問い合わせください。

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