逆子の症例

当院の鍼灸治療による施術症例です。
全ての方が同じ経過をたどるとは限りませんが、同じ症状にお悩みの方の参考になれば、うれしいです。
症例は随時、追加していく予定です。

症例18

【患者】
30代 女性

【来院】
2021年5月

【症状】
現在34週。2週間前の検診で逆子と判明した。
産婦人科からは横向きに寝るように指示があったが改善せず来院された。

【随伴症状】
なし

【治療内容と経過】
第1診 腰や骨盤まわりは固く、特に右腰から臀部にかけて緊張が強くある。鍼にて緊張をとったうえ、三陰交・至陰に点灸を行った。
第2診 お腹の上下、右側腹部の緊張が強い。首肩の緊張もとったところ、お腹の緊張がさらに取れたので次回とした。
第3診 胎児の位置は変わらないが、お腹の緊張をとるため前回と同じ施術を行う。

3日後LINEにて、逆子が返っていたと報告を受けたため終診とした。

【主な使用穴】
志室、陽陵泉

【考察】
逆子を返すのにお腹の緊張をとることは欠かせない。
けれども、お腹や腰回りの緊張だけで無く、首肩から背中といった患者さんの特徴を捉えたことが、今回うまくいった要因に思う。


症例17

【患者】
30代 女性

【来院】
2021年4月

【症状】
32週になり、産婦人科での検診で逆子となっていたとのこと。自然分娩を希望され、当院された。

【随伴症状】
息切れ・胸焼け

【治療内容と経過】
第1診 触診をすると右頚部・右腰部の緊張が強く、腹部は左季肋部・左下腹部の緊張が目立つ。
第2診 腹部の緊張が取れ、「蹴られる位置が変わった」と話す。腹部の触診でも固いものを下腹部に触知できた。点灸を三陰交のみとした。2日後に定期検診があるため、結果を教えてもらうこととした。

※2日後、電話をいただき「逆子がかえっていた」との報告を受けたため終診とした。

【主な使用穴】
陽陵泉、合谷

【考察】
随伴症状に息切れ・胸焼けがあり、左腹部の緊張をとることで胎児の動きやすい環境となると考え施術を行った。症状から、内臓の緊張を見極められた症例だったと思う。


症例16

【患者】
30代 女性

【来院】
2021年2月

【症状】
逆子32週
妊娠をして以来、ずっと逆子の位置に胎児がいる。
産科では逆子に対して特に指示が無く、何かしたいと考えて来院した。

【随伴症状】
胃のつかえ、お腹が張る、手足に冷え、足のむくみ

【治療内容と経過】
第1診 腹部を触診するとお腹の緊張が強く、特に右季肋部・左腸骨部に固さが目立った。また右頚部、右腰部の緊張も強い。
お腹の緊張が胎児の動きを制限していると考え、お腹をゆるめる施術を行った。
翌日、検診の予定のため結果を連絡するように指示。

2日後、メールがあり逆子がかえっていたとのこと。終診とした。

【主な使用穴】
合谷、陽陵泉

【考察】
当院での施術を受けるまで、自分のお腹が緊張していたことに気がつかない妊婦さんは多い。
今回は、お腹の緊張をとり胎動を促す施術をしたことが結果になったと考える。


症例15

【患者】
30代 女性

【来院】
2020年10月

【症状】
逆子 34週に来院。
4週間前に逆子と診断され、その2週間後に戻ったはずだったが先日の検診でまた逆子になっていた。
産科にて、胎児が比較的小さいためだろうと説明されている。

【随伴症状】
手足の冷え

【治療内容と経過】
第1診 触診すると、お腹の緊張が強く、腰や臀部・大腿外側に緊張がみられた。緊張した部位をゆるめる鍼をし、三陰交と至陰に点灸を行った。

第2診 鍼をした後から、身体が熱く感じるようになった。冷えが取れ始めていると判断。首肩の緊張、腰・お腹の緊張をとる鍼をし、三陰交と至陰に点灸を行った。

2日後に電話があり、検診にて逆子がかえっていたとのこと。終診とした。

【主な使用穴】
腸鳴、陽陵泉、至陰、三陰交

【考察】
胎児は小さい方と話していたため、30週を過ぎてもお腹の中で動く余裕があったのだろう。ただ、34週を過ぎると胎児も大きくなるため余裕はなくなる。今回は冷えの改善が早く見られたため、ギリギリのタイミングで結果が出せた症例だった。


症例14

【患者】
20代 女性

【来院】
2020年10月

【症状】
32週で逆子の診断され、現在33週。産婦人科では逆子体操と左を下に寝るようにと指示がある。

【随伴症状】
お腹の張りが強くリトドリンが処方されている。
胸焼け

【治療内容と経過】
第1診 お腹の張り止めが出ているとおり、お腹の緊張が強い。特に左季肋部の緊張が目立つ。この圧迫が赤ちゃんの移動を邪魔し、胸焼けのもととなっていると判断。ここをゆるめるように手と足のツボを用いたところ、お腹全体の緊張がとれてきた。

第2診 点灸を熱く感じて緊張しているため、棒灸へ変更した。すると体の緊張がとれ、さらにお腹の緊張がとれるようになった。

第3診 前日の検診で逆子がかえっていたとのこと。身体を整える施術を行ったうえで終診とした。

【主な使用穴】
三陰交、至陰

【考察】
胃腸の不調は、子宮を取り囲む内臓の硬さとなって、赤ちゃんの動きを邪魔してしまうと考えている。
今回は33週と遅く、お腹も硬い状態であったが、赤ちゃんの動きやすい環境が作れたことが良かったと思う。


症例13

【患者】

20代 女性

【来院】
2020年7月

【症状】
逆子として30週に来院。
産婦人科では逆子体操はすすめられず、寝る向きの指導のみだったため自分で何かできることを探していたところ当院を知り、来院。

【随伴症状】
めまい、たちくらみ。胃のつかえ。肩こり、腰痛。

【治療内容と経過】
第1診 触診してみると、右肩、右腰、左腹部の緊張が強い。左右の下肢の冷えもある。肩・腰のコリをとり、腹部の緊張をゆるめる鍼をしたうえで三陰交と至陰へ点灸を行った。

第2診 前回の帰宅後、ご主人もお腹が柔らかくなって驚いていたと話す。胎動も増えている。

第3診 さらに胎動が増えてきた。こめかみの痛み、右の腰痛がある。

第4診 体調良い。お腹を蹴られる位置が変わったとのこと。

第6診 検診をしたが、まだ逆子であった。

第7診 お腹がゆるんできて、呼吸が楽になった。明日が検診。
※検診後、逆子が戻ったとLINEをいただいた。

第8診 首肩・腰をゆるめる施術を行い、出産に備えるため2週間に1度の施術とした。

【主な使用穴】
T1、腸鳴

【考察】
お腹を蹴られる位置が変わった第4診では、まだ胎児はグルグルと動いていたのだろう。あきらめず施術を続けたことでお腹のいい状態が保たれ、改善できた症例と考える。


症例12

【患者】
30代 女性

【来院】
2020年4月

【症状】
逆子の状態で31週。明日、32週のタイミングで来院された。
27週に逆子を指摘され、産科医より逆子体操を指示されたが変化がない。
長く立っているとお腹が硬くなり、尿意を催すことがある。
この時点で胎児は2,200グラム。大きいと言われている。

【随伴症状】
便秘

【治療内容と経過】
第1診 触診をするとお腹が非常に硬く、ボーリングの玉を触っているような固さを感じた。胎児の頭は左季肋部下にあり、右季肋部下に奇妙な固さを感じたため聞くと、6センチの子宮筋腫があり、本人は逆子や出産に響かないか心配しているとのこと。
右頚部・左腰部の硬さ、足先の冷えが確認できた。
胎児の大きさを考え、週2回の施術を提案。首肩のコリや腰をゆるめたところ、お腹の緊張が取れ始め、残ったお腹の緊張をゆるめるツボをしようしたところ、ふっくらとしたお腹となったため、次回とした。

第2診 お腹の硬さがとれ、胎児の位置がしっかりとわかるようになった。まだ胎児の位置は変わらない。

第3診 体調の良さを感じる、とのこと。夜中にお腹が張る。

第4診 午前中に検診を受け、無事、逆子が返ったと報告を受けた。以後、2週間に1度のペースで体調管理を目的に来院。37週をもって、終診とした。

【主な使用穴】
T1、腸鳴、陽陵泉

【考察】
腹部の緊張がとても強い症例だった。この緊張が胎児の回転を押さえつけていると考え、腹部をゆるめる施術を行うこととした。
緊張が取れ、胎児が回転しやすい環境を作り出すことができたことが奏功したと思う。


症例11

【患者】
32歳 女性 事務職

【来院】
2020年4月

【症状】
31週 逆子。
28週で診断されるが、医師からは特に指示がなく、自然分娩をのぞみ当院へ来院された。
胎児の頭部を右季肋部に触知する。足の冷えは少なく、右肩・左腰部の緊張が強い。
腹部は、右季肋部・左そけい部の緊張が強い。

【随伴症状】
肩こり。以前レントゲンでストレートネックを指摘されている。

【治療内容と経過】
第1診 右肩・左腰部の緊張をとったところ、お腹の張りがとれはじめる。さらに、右季肋部・左そけい部の緊張をとったところ、胎動を感じるようになったため次回とした。週2回のペース。
第2診 前回の施術の後から、胎動をよく感じるようになった。頚のコリを感じないとのこと。この日はお腹の張りを感じるため、丁寧にお腹の緊張をとることにした。
第3診 胎児に蹴られる位置が変わったような気がするとのこと。みぞおちを蹴られることが増えた。起床時に腰痛を感じるため、腰をゆるめるツボを追加した。明日、検診。

※検診の後、逆子が戻ったと連絡があり、終診とした。

【主な使用穴】
T3、合谷、陽陵泉

【考察】
首肩のコリや背中のコリをゆるめると、身体全体の緊張もとれやすくなる。
リラックスする時間を増やすことで、お腹の緊張も取れ、胎児が動きやすい環境を作れたものと考える。


症例10

【患者】
36歳 女性

【来院】
2020年2月

【症状】
妊娠31週で逆子と診断される。
産科では特に指示がなく、このまま逆子となったら帝王切開と説明されたとのこと。
第1子は自然分娩をしたいとのご希望があり、すぐに来院された。

【随伴症状】
腰痛

【治療内容と経過】
第1診 触診をすると、赤ちゃんの頭部は右季肋部下にある。妊娠前は片頭痛が出やすかったため、首肩のコリや背中の緊張を確認して施術。さらに腹部の緊張をとるよう施術を行った。施術は週2回。来ない日は自宅でお灸をしてもらうこととした。
第2診 腰の右側に痛みが出ている。立ち上がり際の痛み。腰のケアを追加するとともに、お腹を柔らかくするタオル体操を教える。
第3診 右腰痛、残っている。トイレで夜中に目を覚ます。お腹の圧が下に集まり圧迫していると考え、下腹をゆるめるツボを追加した。
第4診 施術前に産科を受診。逆子が返っていると報告を受けたため終了とした。

【主な使用穴】
T1、腸鳴、陽陵泉

【考察】
逆子治療は、お腹を柔らかくして赤ちゃんが寝返りを打てるスペースを作ることが大事になってくるが、下腹部を柔らかくするツボを追加したことで、下にもスペースが増し、返ることができたと考える症例だった。


症例9

【患者】
33歳 女性

【来院】
2020年1月

【症状】
逆子で35週。他院にて、32~33週になるまで逆子の鍼灸治療を受けていたが改善なく、当院にご相談いただいた。

【随伴症状】
肩こり、腰痛

【治療内容と経過】
第1診 週数が35週となっており、確率は下がる旨を説明した上で施術を開始した。だいぶお腹は大きくなっており、左季肋部と左下腹部の緊張が強い。身体の緊張をとった上で、お腹をゆるめる施術を行った。施術は週2回。来院のない日は、自宅でお灸とタオルを使った体操を行うこととした。
第2診 胎児の状態かわらず。
第3診 身体が軽い。お腹を蹴られる位置が、下腹部からみぞおちになった気がするとのこと。右腰部に緊張強く、ゆるめるツボを追加した。
第4診 みぞおちを、やはり蹴られるようになった。翌日検診とのこと。
第5診 検診にて、逆子が返っていると報告をしていただいた。「この週数で返ることは珍しい」と、しきりに言われたと話してくれた。以後、週1回の来院とし、予定日前まで体調管理を目的に2回施術を行った。

【主な使用穴】
合谷、腸鳴、陽陵泉

【考察】
週数を聞いた時は厳しいかと考えたが、お腹がゆるみやすく、スペースを確保できた。またなにより、患者があきらめず通院と自宅での運動とお灸を継続できたことが大きいと思う。


症例8

【患者】
32歳 女性

【来院】
2019年10月

【症状】
逆子(29週)。先週の検診で逆子と判明。お腹を切りたくないと相談を受けた。

【随伴症状】
顔面神経麻痺で加療中

【治療内容と経過】
第1診 顔面神経麻痺としても加療中のため、身体のバランスは顔面神経麻痺に合わせて調整するが、逆子も直るよう腹部の緊張をとる施術を行うと共に、自宅でお腹をゆるめる体操とセルフ灸もすすめた。
第2診 下腹部の張りが強いため、緊張をゆるめるよう施術を行った。
第3診 先日の検診で逆子が直っていたと報告があった。以後は、お腹が張って苦しいため体調維持のケアを出産まで継続することとした。

【主な使用穴】
陰谷、曲泉

【考察】
別の疾患を抱え不安な時に、逆子と言われるのはショックだったと思う。
顔面神経麻痺の施術に加え、妊娠中の不安定な時期に、余分な刺激を加えず施術をするのは難しかった。できるだけ少ない刺激で、ねらった効果が出せたと思える症例だった。


症例7

【患者】

37歳女性

【来院】
2019年8月

【症状】
逆子(30週)
2ヵ月前ぐらいから逆子と言われていたが、その後変化がなく、できれば自然な出産がしたいと来院された。

【随伴症状】
なし

【治療内容と経過】
第1診 お腹全体の張りは強くないが、右頚部・右腰部・左季肋部・左下腹部の緊張がある。腹診をすると、左季肋部に赤ちゃんの頭部があるのを感じられた。
身体のバランスを整え、腹部の緊張をとるため緊張の強いところとゆるめる針の施術を行った。また至陰・三陰交にお灸を行う。
第2診 前回の刺激量を確認し、同様の施術。
第3診 「お腹の張りが、右から左に寄ったかも」と話す。
第4診 前日の検診で逆子が治ったと報告があり、終診とした。

【主な使用穴】
築ヒン、陰谷、至陰・三陰交

【考察】
逆子治療は必死になるとかえってお腹が緊張し、うまく赤ちゃんがまわってくれない。
今回はご本人がリラックスをして受けていただいたため、腹部の緊張を強めず治療をすすめることができた。


症例6

【患者】

30代女性

【来院】
2019年6月

【症状】
逆子30週.
先週の検診で逆子と言われた。33~34週で戻らなかったら帝王切開と言われたため、自然分娩を希望しているため来院した。

【随伴症状】
強皮症、軽度の側湾

【治療内容と経過】
第1診 右首肩と下腹部の緊張、さらに右殿部に強い緊張がみられる。胸椎をゆるめて首肩の緊張を取り、殿部への鍼で腹部の緊張をとった。

第2診 妊娠と側湾による脊柱の固さが見られるため、セルフエクササイズを並行して行うこととした。

第3診 「胎動が変わった」と話す。

第4診 逆子が返ったとのこと。その後、出産まで体調管理ための施術を行った。

【主な使用穴】
T3、大殿、陽陵泉

【考察】
脊柱の可動性をつけると、患者のお腹の緊張がとれやすい。
今回は側湾のため施術のみでは固さが取れにくいため、セルフエクササイズを行ってもらうことでお腹の緊張がとれ、赤ちゃんが返りやすい環境を整えられたと考える。


症例5

【患者】

35歳 女性 介護職

【来院】
2018年12月

【症状】
逆子(32週)
産婦人科では逆子体操の指示があり行っているが、苦しく、胎児の位置に変化が無いため、当院を受診された。

【随伴症状】
耳鳴り、首肩のコリ、口渇

【治療内容と経過】
第1診 腹部を触診すると、腹部全体の緊張が強く、丸いボールのように固い。右頚肩部、左脇、右殿部の固さが目立っていた。お腹の硬さをとって、胎児が動きやすくすることを目標として施術を開始。そこで右背部に鍼をしたところ、右頚肩部と右殿部の緊張が取れてきた。左殿部のツボを使用したところ、左腰方形筋と左脇の緊張も取れた。さらに、左右膝にあるツボを使用したところ、硬いお腹がゆるんでくれたので、逆子の灸を行って経過観察とした。
第2診 前回よりもお腹の硬さは少ない。残っている首肩、右腰、下腹部の緊張を鍼でとり、逆子の灸を行った。
第3診 前日に検診を受け、逆子が返っていたとのこと。終診とした。

【主な使用穴】
胸椎1番、三陰交、至陰

【考察】
今回のケースは、非常に腹部の緊張が強い患者さんであった。腹部内の内圧が強ければ、胎児のある子宮は圧迫を受け、胎児が戻ろうにも自由に動けない。今回は、うまく腹部の緊張が取れてくれたため、早期に逆子が返りやすい環境が作れたと考える。


症例4

【患者】

33歳 女性

【来院】
2018年11月

【症状】

逆子(32週)
検診を受けている間、ずっと逆子の状態だったが、30週に入り、かかりつけの産婦人科で逆子体操をするように指示があった。なかなか、苦しく大変で、友人からのすすめで当院を受診された。現在32週。今回、第2子。
お腹の張りが逆子の状態を生んでいると診断があり、ウテメリンを服用している。

【随伴症状】
肩こり、足の冷え

【治療内容と経過】
第1診 触診をすると、右肩、右腰、左側の腹部の緊張が強い。右殿部のツボを使用したところ、右肩・右腰の緊張がゆるんだ。また、左手・左下腿のツボを使用したところ、左腹部の緊張が取れたのを確認し、逆子の灸を行ったところ、胎動が活発になったので次回とした。自宅でも、三陰交と至陰に灸をするように指示した。
第2診 前回より腹部の緊張が取れている。自宅で灸をすると、お腹が柔らかくなって、胎動が増えるのを感じている。胎児の頭部を左季肋部に感じるため、同様の施術を行った。
第3診を予定していたが、4日後電話があり、検診結果、正常位に胎児が戻ったとの連絡があったため施術せず終了とした。

【主な使用穴】
腰海、合谷、三陰交、至陰

【考察】
間を開けず、続けて施術できたこと。自宅でも、こちらの指定したツボにお灸を続けて
いただいたことが、スムーズな結果につながったと考える。


症例3

【患者】

30代 女性

【来院】
2018年9月

【症状】
もともと、妊娠中のメンテナンスで来院中の患者だったが、28週の検査で、逆子になっていると判明した。産婦人科からは、特別な指示は出ていない。29週での来院。

【随伴症状】
左肩、左腰のこり・痛み

【治療内容と経過】
第1診 左肩、左腰の硬さと、左腹部、下腹部の固さが目立つ。左右の殿部のツボを刺鍼したところ、肩こり、左腰部痛の固さがゆるんだ。左下腿、膝裏のツボを使用したところ、固かったお腹がゆるんだため、翌週の検査結果を待つことにした。

翌週、前を通りかかったときに、逆子が返っていたと報告をいただいた。

【主な使用穴】
陽陵泉、陰谷、腸鳴

【考察】
逆子は、施術することによって、胎児が寝返りできやすい環境を作ることが大事になる。時間が経てば立つほど、子宮内で胎児が大きくなり、羊水の割合が減っていくことから、寝返りができなくなる。今回は、早めに逆子への施術を開始できたことが、スピーディな結果につながった。


症例2

【患者】

30代 女性

【来院】

2018年7月

【主訴】

逆子(31週)

【治療内容と経過】

28週目で逆子とわかり、産婦人科では特に逆子に対する指示無く、自分でお腹を温めているなどしていたが変化ない。帝王切開ではなく自然分娩を希望しているため当院に来院された。
経産婦で、今回の妊娠で3人目とのこと。
触診をすると、胎児の頭部は左季肋部下に感じられ、下腹部の冷えがとても強い。右肩や左側腹部の硬さ・緊張はあるが、自覚はない。腹部には、左そけい部の緊張が見られた。
お腹や頚肩の緊張をゆるめ、上下の温度バランスの悪さを改善、赤ちゃん寝返りを打ちやすいよう腹部の緊張を取ることを目標に施術を行った。

第2診では、左季肋部下に頭部は感じず、下腹部に固いものを感じる。経産婦であること、赤ちゃんも小さめで胎動が活発とのことから、動きが出てきたと判断。

第3診後、電話があり、産婦人科で検査したところ逆子がかえったと報告があり終了とした。

【主な治療穴】

三陰交、陽陵泉、志室

【考察】

30週を過ぎていたが経産婦は、おなかが大きくなりやすく、子宮が伸張しやすいこともあり、赤ちゃんが寝返りをするスペースをつくることができた。
また、今回は三陰交で腹部の冷えがとれるのが、術者・患者ともに感じられ、ツボの効果を実感できた症例だった。


症例1

【患者】

30代 女性

【来院】

2018年7月

【主訴】

逆子(31週)

【治療内容と経過】

28週目で逆子とわかり、産婦人科では右下で側臥位で寝るようにと指示があるが経過観察だったとのこと。明日で32週になり、34週で帝王切開か否かの判断がくだされるため、当院に来院された。

触診をすると、胎児の頭部が右季肋部下に感じられ、下腹部・下肢の冷えがある。両肩や右殿部の硬さはあるが、自覚はない。腹部には、下腹部の緊張が見られた。
逆子の患者さんをみていると、お腹が冷たい事が多い。お腹や頚肩の緊張をゆるめ、上下の温度バランスの悪さを改善することを目標に施術を行った。

第2診では、右季肋部下に頭部は感じず、下腹部に固いものを感じるが、冷えが残っているため、腹部を温めるよう施術を行った。
翌日電話があり、産婦人科で検査したところ逆子がかえったと報告があり終了とした。

【主な治療穴】

三陰交、至陰、築ヒン、飛揚

【考察】

28週からあとになるほど、施術成績は落ちると言われているが、効果的に下腹部・下肢の冷えと固さが改善できたことが大きい。
今回は三陰交と至陰を使用したが、腹部の冷えや固さを改善できるなら、他の経穴も利用できると考える。

 

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